スペクトロスコープスキャナとはある特定の波長の光、一般的には赤外線を分析したい物質に当て、透過または反射した光を測定する事で、その物質が何であるのか?また物質が分かっているのであればその物質の状態や特徴などの分析を非侵襲(その物質に手を加えないこと)で計測できる装置です。
そして非侵襲で計測できる特性を生かして、
例えばスーパーでイチゴやリンゴ、ぶどうと言ったフルーツの糖度を計測できる様なハンディータイプのスペクトロスコープスキャナがあったり、同じスキャナで肉や魚の鮮度を計測したりできるものもあり、小生もSCiOと言う、スマートフォンと連携して使えるハンディータイプのスキャナを使っています。
今回紹介する「Magic Pencil」は、今はフルーツの糖度は計測できませんが、SCiOにはない人体の状態を計測できるユニークな特徴を持っています。
ユニークな計測項目
赤外線分光器は物質に当てて吸収されたり跳ね返させられた赤外線は波長を分析する事で、その物質が何であるのか、またどう言った物質がどれくらい含まれているのか等を知る事ができる装置です。
ただ基本的にはスペクトロスコープがこれはどう言った物質であるのか、どう言ったものが含まれるかは、予めサンプルとなるデータを与えなければ装置は何であるのか、どう言ったものが含まれるかは特定する事はできません。
よって基本的にはパターンマッチングなため、その物質を検査する為のデータをデータベースに登録すればどの様な物質でも検査する事ができます。
トマト | 糖度、鮮度 |
ミルク | 乳脂肪 |
たまご | 鮮度 |
コーヒー | カフェイン |
赤ワイン | デキャント期間、タンニン量、酸味 |
植物 | 窒素含有量、クロロフィル |
革 | 種類 |
ステーキ | グレード、鮮度 |
紙 | 蛍光剤の使用 |
プラスチック | 種類 |
そこでこの「Magic Pencil」が選んだ物質は上記10種類で、食物から植物の状態、プラスチックや紙や革と非常に多彩なものに含まれる物質の量を計測する事ができます。
ただ計測できるのがこれが全てではなくデータさえデータベースに登録さえすれば何でも計測する事ができるのがスペクトロスコープなので今後のバージョンアップが楽しみです。
人体の計測が可能
次にこの「Magic Pencil」にユニークな所は、筋肉の疲労度や血中酸素飽和濃度(SpO₂)が計測できる事です。
確かにどちらも赤外線分光で解析すれば分かるのですが、物質を計測する為の計測装置でバリエーションを持たせて筋肉の疲労度やSpO₂を計測できる様にしていると言うのはかなりユニークな仕様で、特に筋肉の疲労度合いを数値化して知る事ができると言うのは、トレーニング管理に非常に役に立ちますし、自分では分からない疲労度の回復度合いを見る事ができる事で、効率的な筋力トレーニングも行えますので、もし興味を持たれた方は詳細は下記URLをご覧ください。
https://www.kickstarter.com/projects/1378894825/magic-pencil-your-tiny-portable-lab-for-better-life
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